de Havilland DH-2

(デ ハヴィランド DH−2:イギリス軍戦闘機)


 第一次大戦機に出戻った今世紀初頭から、このアイテムはず〜っと作りたい作りたい、と思ってきました。そして、エドゥアルドから発売されたキットの、し かもプロフィパックで挫折したまま1〜2年が過ぎてしまったのですが、ここに!とうとう完成と相成りました。といっても、件のエドゥアルドではなく、これ は 昔懐かしいRevellのキットです。最近ドイツレベルから古いキットが時々リニューアルされて出てくるのは嬉しいことです。こっちの方なら、まあ気安 く取り組むことができますからね。(結局エドゥアルドの方は放置。どうにかならんものか…)

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 思い起こせば、これを初めて作ったのは1967〜8年頃のこと。もう40年も前の話なんですね!レベルの低いままでモデラー歴がそんなに長い、というの も 不徳の致すところです。でもその当時は色も塗らなかったし、張線なんて夢の世界の話。デカールもつけ損ねて汚かったり、合わせ目もずれてたりすき間空いて たり、細かい部品も折れたのを繋いであったり面倒だから捨てちゃったり、接着剤もはみ出すのは当たり前、指についたままいじり回すものだから、表面もきた なく汚れてたしで、いいところなんか全然なかったわけだから、それよりは多少マシになっているとは言えましょう。
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 このDH−2は当時小学生の私にとって、非常に印象が強かった。なんといってもこの形!胴体は棒で組んだハシゴみたいだし、プロペラは後ろ を向いていて、とにかくフツーじゃない。その頃作ったコ レクションの中でも異彩を放っていた。何しろこの当時だから、普通の少年は飛行機といえば零戦と隼しか知らない。二枚羽根の複葉機なんかに夢中になってる ヤツなんていなかった。私もたまたまレベルファイターシリーズでこんな飛行機があるんだ!と知って新鮮な驚きに打たれていたのです。
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 それで、自慢したい気持ちも手伝って、いろいろな人に自分の第一次大戦機のコレクションを見せたのですが、大人が見た時の反応は判で押し たように同じでした。彼らはまずこのつたないコレクションをさっと見ると、その中で必ずDH−2を指さし、可哀想に…という気持ちを声に込めてこういうのです、「これは、作り方を間違えちゃったんだね…」そして、私が「違うよ!」と抗弁したときには、もうこんなくだらないガラクタには興味がない、という態度丸 出しでどこかへ行ってしまう…。そして、作 り方を間違えてプラモデルを一つ(購入した幾ばくかの小遣いも含めて)無駄にしてしまった、ちょっと負け惜しみの強いバカで可哀想な子供がその場に取り残される…のでした。少年だった頃の私が「大人っていうのは、本当はバカなヤツが多いのかも知れない」と思ったのはこの時が最初のような気がし ます。

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 閑話休題(それはともかく)、このすごい張線の多さには目がつぶれそうになります。いい加減なモデリングですから、大量の張線を 省略しました。胴体支柱の左右をバッテンに結ぶやつとかね。操縦索はすべて。それでもこの有様です。こんなんでよく空に飛び上がろうという気になったもの です。昔の人は偉いですね。
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 そして、この「戦闘機」の登場にとってドイツ軍のフォッカーE.IIIが 駆逐されてしまった、というのだから、なんかすごい世界ですね。
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 基本的にキットそのままで作ることにしていますが、左右のビームをつなぐ横棒を一本追加しています。水平尾翼前縁の下のあたりのやつです。
詳しい(とはとても言えないが)製作記はこちらです


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