Siemens Schuckert DIII

(ジーメンス=シュッケルトDIII)

Eastern Express(TOKO) 1/72 Completed on 24 Sep. 2005


またやっちまったか、ドイツ人…というのを予見させる飛行機。この機体のエンジンは、なんとプロペラと反対向き に回転するのだそうです。
どーして???
つまり、空冷星形のロータリーエンジン(マツダのロータリーエンジンとは全然別物)というのはプロペラと一緒に回転して、
ものすごいトルクを発生させ、機首を振ったりする危険な代物だったため、プロペラと反対に回転させてその力を打ち消そう、
というアイデァだったらしい。しかし、中心の軸受けのところがすごい摩擦熱になる、というのはふつう誰が考えたってわかるじゃん!
案の定、エンジンの過熱トラブルが相次いで、けっこう大変だったということです。
でも、上昇力は当時の戦闘機としては抜群に優れていたそうで、後の迎撃戦闘機(局地戦闘機)のハシリだったのではないでしょうか。
実際、胴体の雰囲気は「雷電」にも通じるまるまっちいデザインです。

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イースタンエキスプレスというメーカーのキットですが、箱を開けたら、TOKOという別のメーカーのタグがランナーに付いていました。
ローレンジプリントは付属デカールの中に入っていました。とても小さな機体で、工作もやっかいな感じがして、
途中まで作っては放っておく、というのを繰り返した結果、このたびついに目出度くロールアウトの運びとなりました。
キットは合わせなどは特に問題ありませんが、バリが多いです。それと、下翼が先端に向かうにつれて下向きによじれていて、
修正するのにやたら手間がかかりました。

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いつもより思い切って凝ってみました。プロペラは二色で合板を表現したついでに、いつもは捨てているメーカーのエンブレムの
デカールをちゃんと張った。張線も、小さい機体だったけどがんばって張ってみたぞ。胴体の赤は説明書の指定ではグロスレッドなんだけど、
デカールが思いっきりマットなんだよなあ、それに気がついてグロスの上からつや消し赤を塗り直したり、とか、相変わらずのヘタクシズム
全開ではありますが。デカールはけっこうやっかい。乾くとパリパリになって割れてくるんですよ。それで、ローレンジパターンを貼り付けてから
うっかり翼の縁を持ったりすると、そこから崩れてくるんです。木工ボンドを持って、崩壊との戦いだな。

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マーキングはエルンスト=ウーデットの乗機のものらしい。でも、昇降舵がローゼンジプリントのままだった、とか、
方向だが白一色だった、とかいろいろ説があるみたいだし、胴体支柱や脚柱もキットの指示では木の色なんだけど、
銀色だ、という資料もあるし。 やっぱり資料なんかにこだわり始めるとあんまりいいことはないね。

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