そしてこれがその最先端の戦闘機の姿である。ユンカース独特の波形板による外面からは、後年のJu52を想像させる、というか、この無骨な外観から受ける印象は、ユータンテとほとんど変わないじゃありませんか。そして、例えば重量なんかは一見重そうだけ ど、スペックを比べると、当時最強の戦闘機フォッカーD.VIIなんかに比べて軽いというんだから驚きである。
まあ、主脚とかプロペラとかは旧来のものなので、その辺はアンバランスな感じがする。ところで、昔見た、「ブルーマックス」とかいう映画があって、その中で、主人公のパイロットが最後に欠陥のある新型戦闘機のテストパイロットをやらされて墜落、死亡してしまうのだが、その時の戦闘機がなんだか全金属製単葉機で、その頃高校生だった私は
「こんな飛行機、この時代にあるわけないじゃん!」
とバカにしていたのだが、アリだったわけだ、しかも実用機として。格闘戦は苦手なので気球専門に攻撃していた、とか、ほとんど実戦に参加しなかった、とかいろいろいわれているが、よくはわからない、というか知らない。
キットはローデンの1/72。すばらしい箱絵にだまされて
やって、購入する。箱をあけて出てきたものはけっこう好感が持てるのだが、実際作ってみるとタイヘンで、部品一つ一つにそれなりに手を加えないときちんと組み合わさってくれない(も う慣れたけど)。デカールもあまり上質ではなく、胴体の青と白の帯なんか寸法は合わないし、波形外版にもそう簡単にはなじまない。塗装は、よくわからないので、箱絵の色を参考にいろんな茶色とか黄色を混ぜてでっち上げたものであるが、どうやって調色したかはもう忘れてしまった。
胴体の黒が省略された鉄十字が、第二次大戦機みたいで物々しい。エルロンはどういうわ けか左右同じものが入っている。つまり、片方は裏返しにつけなければならない。変なミスである。